公開日: 2025-10-29

2025年10月18日(土)、富士見市のご協力のもと「みんなのくらしをまもる防窮サミット2025」を開催しました。本サミットは、“困る前に備える”という「防窮(ぼうきゅう)」の理念を広く共有し、行政・NPO・市民・企業・教育関係者が一堂に会する学びと対話の場として実施しました。

開会にあたり、富士見市長にもご来場いただき、これまでの協働への感謝とともに、「行政だけでなく、市民や地域団体とともに支え合うことの大切さ」について力強いお言葉をいただきました。市長のメッセージに、私たちの取り組みが行政と共に歩む確かな基盤を持つことを実感しました。この連携をさらに深めながら、“防窮”の考え方を地域文化として根づかせていく決意を新たにしました。
会場には、市内外から多様な立場・世代の方々が集い、「防窮」という言葉の意味や社会的意義について活発な意見交換が行われました。「“防災”だけでなく、“防窮”も大切だと分かりました」「生きる力をつけるために必要な知識だと感じました」といった声が多く寄せられ、経済的困窮を予防するという考え方を、市民の新しい学びとして受け止めていただきました。

中盤では、芸人としても活躍する井上ポイントさんによるワークショップが行われました。ユーモアを交えたお話とポイ活のたくさんのコツに、多くの参加者が熱心にメモを取り、「とてもわかりやすく、自分ごととしてできることは何かを考えるきっかけになった」「笑いながらも“気づき”の多い時間でした」といった感想が寄せられました。

親子で体験できる防窮プログラムも好評で、「自分のお金の使い方を見直すきっかけになった」「貯めておく金額を出してみると、無理があると分かり見直しにつながった」といった感想が多く寄せられました。また、支援見積もりツール「支援みつもりヤドカリくん」も「安心感を与えてくれた」「現場で使いたい」と好評で、ハローワーク職員からは「早速、支援の現場で活用したい」との声もありました。実務でもすぐに活かせる有効なツールとして高い評価をいただきました。
アンケートでは、「防窮」という新しい概念への知的好奇心をきっかけに参加した方が多く、「市の広報で知り、ぜひ参加したいと思った」「市が先駆けて取り組んでいることを誇りに思う」といった声が寄せられました。一方で、「情報が届きにくい人にも広げてほしい」「高齢者にもわかりやすい方法で」といった提案も多く、今後の重要な課題として受け止めています。
防窮研究所では、こうした声を踏まえ、広報とアクセシビリティの強化、世代や立場に応じたプログラム展開、「ヤドカリくん」の全国展開と機能拡張を一歩ずつ進めてまいります。富士見市をはじめとする行政・地域団体の皆さまと共に、“防窮”を地域文化として根づかせる取り組みを続けていきます。
会場の様子は 井上純一さんのブログ でもご覧いただけます。 https://ameblo.jp/inoue-junichi18/entry-12939343115.html